服の裏地にもしっかりコダワルのが粋な男ってやつなんです

外から見えないところに凝るのが真のオシャレ人

 江戸時代では、たびたび贅沢な装飾が規制・禁止されることがあったそうです。使える素材・色・柄などが制限される中、それでも庶民は知恵を絞り技術を磨き、様々な抜け道を見出します。そのひとつが、裏地に趣向を凝らすこと。表地は規制に沿った地味な色柄に留めつつも、裏地で「粋」を競い合っていたのです。まさに、お上の“裏”をかいていたというわけ。チラリとしか見えない場所にこだわり、その善し悪しを互いに批評しながら楽しむ。今でもふつうに通じるファッションの話で、江戸っ子も令和っ子もオシャレのコアは不変なのかもしれません。

花柄と幾何学柄をライナーに忍ばせたレザーアウター

ZELE-PARIS
ディアスキン 2ボタン ラペルジャケット。128万7000円
●問い合わせ
ZELE-PARIS銀座本店
https://www.zele-paris.jp/
TEL:03-3575-1155

 東京・銀座に拠点を構えるラグジュアリーブランド「ZELE-PARIS」も、鮮やかな裏地を使いこなすことで知られております。例えばコチラ。純白のディアスキンを用いたテーラードジャケットにはブルーの花柄を採用。同じ柄のチーフを胸ポケットに差しており、端正で爽やかな大人の男を演出してくれます。

ZELE-PARIS
ディアスキン バイカラーシングルライダースブルゾン。224万円
●問い合わせ
ZELE-PARIS銀座本店
https://www.zele-paris.jp/
TEL:03-3575-1155

 コチラはレザーのシングルライダース。ライトイエローのボディーに加えサイドや袖ジップの下はグリーンで切り替えられており、実に斬新かつ軽快なカラーリング。さらに裏地には大胆な幾何学模様が描かれ、表も裏も注目度抜群。着ても脱いでもワンランク上のオシャレを狙えそうですね。